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夜中に怪談?長い話

夜中に怪談?長い話
夜中に突然目が覚めて、急に思い出したちょっと怖かった?長い話…
以前、ヨーロッパ貧乏一人旅をした時の事です。パリから寝台列車に乗り、朝9時ぐらいにローマの中心にあるローマテルミニ駅に到着しました。初めてのローマっていうか、初めてのイタリアなのに、宿を決めていませんでした。女子だけど我ながら楽観的すぎというか、今考えればアホ。安宿を探して町中をフラフラ歩いていたら、古くてボロボロのビルの中にある安宿の看板を発見!古いマフィアの映画に出てきそうな手でドアを閉めるアンティークなエレベーターで宿のある上の階へ。そこは広めのマンションを改築した風呂トイレ共同、全部で5部屋ぐらいの小さな宿でした。オーナーは、同じフロアの別の部屋に住んでいます。値段は忘れましたが、素泊まりで数千円。ローマの中心地でその価格なら貧乏旅行には大感謝祭だったと思います。確かペンシオーネと呼ばれるタイプの安宿です。また私に与えられた部屋がいい!古くて小さくてベッドがポツンとあるだけ、シンプルでアンティークな感じがすごく気に入りました。無口だけど、人が良さそうなおじさんオーナーから鍵を受け取って部屋で着替えてひと休み。まだお昼前だったので、観光でもしようかと思い、部屋を出ようとしたその時、事件は起きました。ドアがあきません。どうやってもあきません!何をしてもダメ。部屋には電話もないし、もちろん携帯電話も持ってませんでした。ドアを叩いて叫んでみたけど、シーン。無反応。他に客はいないみたいだったし、いたとしてもみんな出掛けてる時間。しかもオーナーは別の部屋で、私の声が聞こえるわけがありません。あーこのままここで監禁されたまま誰にも気付かれずにのたれ死ぬのかなあとかなり悲観的な気持ちで途方に暮れていました。しばらくして、どこからか、かすかに掃除機の音が聞こえてきました。窓をあけて、掃除機の音がする方向に大声で何度もヘルプミー!と叫び続けました。すると、この宿の掃除をしていたおばさんが気がついて窓から顔を出しました。しかし、私が知っているイタリア語はボンジョルノ(こんにちわ)とグラーチェ(ありがとう)だけ。片言の英語で説明したけど、相手は英語がわからずイタリア語でなんちゃら叫んでいます。そのうち、おばさんは何か私が助けを求めている事がわかったらしく、私の部屋のドアを外から開けようとしてくれました。でも、ドアはあきませんでした。今度は隣の部屋の窓からおばさんが顔を出してなにやらジェスチャーで伝えてきました。鍵を回す身ぶり…鍵?鍵を取ってきて窓から、これ?と言って鍵を見せたら、おばさんがうなづいています。次に指一本。1?って、鍵が一個。はぁ。おばさんが、自分と鍵を交互に指をさして、鍵をあけるジェスチャー。鍵が、一個、私、あける。なるほどー、一個しかない鍵で外からあけるって事か〜でも、隣の窓へは手が届きません。どうやって鍵をおばさんに渡したらいいのか…。するとおばさんが、自信たっぷりな顔をして、柄の長いホウキを差し出してきました。ホウキに鍵をのせろと言ってるみたい。しかし、そこはビルのかなり上の階。下はビルの谷間で暗くてゴチャゴチャした奈落の底。落としたら絶対なくしそう。でも、おばさんは大丈夫!とさらに自信たっぷりな顔。あーこれがラテンなのねぇ。よくわかった。一瞬迷ったけど、私には選択の余地はありません。郷に入れば郷に従え!ホウキに鍵を乗せちゃたー!おばさんは鍵を落とさないように慎重にゆっくりホウキをたぐりよせていきます。私の運命はおばさんのホウキにかかっています。お願い!がんばって!息もできないぐらいの緊張感。時間が止まったのかと思うぐらいゆっくりです。ホウキも揺れています。これ以上耐えられない!もうダメ!危ない!っていうその時、おばさんはがっちりと鍵を掴み取りました。私とおばさん、アイコンタクトでなんかいろんな気持ちが伝わった瞬間です。言葉が通じなくてもわかりあえるって素敵!るるる〜♪
すっかり助かった気分で、おばさんが部屋の外から鍵を回す音を聞いていました。ドアは…あきませんでした。おばさんはオーナーのおじさんを連れてきたみたいで、ガチャガチャいろんな音がしていました。私は部屋を替えるはずだと思い、身の回りの荷物を全て鞄に入れてベッドに座って待っていました。鍵が壊れたのなら、鍵屋さんを呼ぶのかな?時間かかりそうだなと覚悟もしつつ…。すると、ドアが壁からボコッと外れました。工具を持ったオーナーがニコニコ顔で現れました。あーでたラテン。ドアごと外すか!びっくりしたけど、助かった〜。で、オーナーはチェンジと私に言いました。はいはい、別の部屋にチェンジねーと鞄を持ったら違うっていうジェスチャーと大量のイタリア語。無口だと思ったオーナーは、無口じゃなくて英語はほとんど話せないようでした。何をチェンジせよ!って言ってるのか何度尋ねてもわかりません。なんだかわからなくなって眺めていたら、オーナーはドアから鍵の部分を外して、別の新品な鍵セットをガチャっとドアに取り付け、ドアを元の壁に固定しました。 あっという間に作業を終え、新しい鍵を私にくれました。チェンジとは、鍵をチェンジするっていう意味でした。
そうして、意外な顛末にあっけにとられた一日のスタートでしたが、出かける事にしました。ローマ市内をうろうろしていたら、日本人の同世代の女子に声をかけられました。同じく旅行中だという彼女は私に頼みがあるというので、話をきいてみたら、骸骨寺に行ってみたいけど一人じゃ怖いから一緒に来て欲しいということでした。特に断る理由もなくラテンな気持ちで安請け合いしました。しかし、骸骨寺とは人骨でできた寺だったのです!これでもか、という大量のミイラと人骨。いやはや、朝のホウキ並みにドキドキでした。骸骨寺に誘ってくれた方と食事をして別れ、夜、宿へと戻りました。夜中にトイレに行きたくなりました。宿は薄暗くて古さや静けさが一層強調されています。昼間のミイラや骸骨を思い出して怖くなりました。こわごわ廊下に出てトイレに行くと、なんとトイレのドアがあきません。またしてもー。今朝の悪夢が脳裏によみがえります。思いっきりドアノブをガチャガチャ回そうとしたら、中から男性の悲痛な叫び声が聞こえてきました。他の宿泊客が使用中だったのです。すいませーんて部屋へすっ飛んで帰りました。あはは。そういうこともたまにはありますよねー。

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コメント

わ~面白い話。
一人旅で怖かったですね~
最後には幽霊が出てくると思ったのに出てきませんでした。ホッ!

私もイタリアに2度行ってますが、骸骨寺多分行ったと思います。
カタコンベあちこちで行きました。
霊を感じる人は中に入れないそうですね。
私は平気でした。

言葉は通じなくても何とかなるものですね~
こういう話を聞くとまた旅行に行きたくなります。でも私は外国の一人旅したことありません。一人で迎えに来てくれるところまでは
行ったことありますが・・・・

また小説のようなお話聞かせてくださいね。

投稿: mink | 2012年6月19日 (火) 17時33分

話、面白かったですか?イタリアいいですね!骸骨寺、私も霊的なのは感じませんでした…たぶん。
私は、バックパッカーだったので旅の珍体験は多いかも。
minkさんと旅に行ったら面白そう…?

投稿: 副店長メメ | 2012年6月20日 (水) 07時39分

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